そろそろシチューが食べたくなる季節かな
みなさんこんにちは。朝晩の空気がだいぶ変わってきましたね。ついこの前まで暑さにうんざりしていたのに、気がつけば夕方になるとひんやりとした風が吹き、帰り道にジャケットを羽織りたくなることもあります。季節の移ろいというのは本当に早いものです。
こうした肌寒さを感じるようになると、不思議と温かい料理が恋しくなります。夏場にはそうめんや冷やし中華を好んで食べていたのに、今はもう鍋や煮込み料理が頭に浮かぶ。なかでも「そろそろシチューだな」と思う瞬間が増えてきました。
シチューというのは、単に体を温めるだけでなく、心まで和ませてくれる料理だと思います。グツグツと煮込まれる鍋をのぞき込むと、湯気の向こうからじゃがいもやにんじん、玉ねぎが顔をのぞかせ、そこにやわらかく煮込まれた肉が加わる。その光景を見るだけで、なんだか安心感に包まれるのです。
私の家では、子どものころからシチューは冬の定番でした。母が作ってくれるクリームシチューは、牛乳のやさしい甘さと野菜の旨みが溶け合い、食べ終わったあとは自然と笑顔になる味でした。大人になった今でも、その記憶が残っていて、寒くなってくると「ああ、シチューを食べたいな」と思い出すのです。
もちろん、ビーフシチューのように赤ワインで煮込んだ濃厚な味わいも好きです。あれは少し特別な日のごちそうというイメージがあって、休日にゆっくり時間をかけて作るのも悪くありません。パンを用意してソースを絡めたり、ライスにかけてシチューごはんにしたり、その日の気分で楽しめるのも魅力です。
最近はレトルトや冷凍のシチューも充実していて、忙しい平日の夜でも手軽に味わえるのがありがたいところ。ただ、やはり手作りのシチューには格別な良さがあります。コトコト煮込む時間そのものが、日々の慌ただしさを落ち着かせてくれるような気がします。
それに、シチューは食卓の雰囲気を一気に温かくしてくれる存在です。鍋いっぱいに作っておけば家族みんなで楽しめますし、一人暮らしなら翌日の朝や昼にも食べられる。味がしみ込んでいく二日目のシチューは、また違ったおいしさがありますよね。
こうして考えていると、シチューという料理は単なる食事以上の存在だと感じます。季節の変わり目に「そろそろ食べたいな」と思わせる力があり、食卓を囲む人たちの心を自然と温めてくれる。だからこそ、この時期になると必ず頭に浮かんでくるのだと思います。
夕方の空気が少し冷えてきたな、と感じたら、今夜はシチューにしてみるのもいいかもしれません。温かい一皿を口に運べば、体も心もほっとして、季節の変化を前向きに楽しめる気がします。私もそろそろ、久しぶりに鍋いっぱいのシチューを作ってみようと思っています。