日本一の移動式野外歌舞伎舞踊

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那須烏山市で毎年夏開催される伝統と格式を誇るお祭り「山あげ祭」について、2025年7月25日(金)~27日(日)に開催される内容を紹介します。


🏮 山あげ祭とは

「山あげ祭」は、1560年(永禄3年)、烏山城主・那須資胤が疫病退散・五穀豊穣・天下泰平を祈願したことを起源とする、八雲神社の例大祭での奉納行事です。当初は相撲や神楽獅子などが行われていましたが、江戸時代後期に常磐津所作(浄瑠璃系の踊り)を取り入れることで、現在のような豪華な野外歌舞伎形式となりました。昭和54年には国指定重要無形民俗文化財に、そして2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録されています(karasuyama.info)。


📅 2025年の開催概要


🎭 特徴と見どころ

  • 移動式・野外歌舞伎:幅約7m、高さ10m以上、奥行100mにも及ぶ「はりか山」と呼ばれる舞台背景を、旧6町の若衆が市街地で組み立て・解体し、1日で約5〜6回移動しながら上演を繰り返します。年間で巡行距離は約20kmに及ぶこともある壮大な演出です(ウィキペディア)。
  • 輪番制の町組織:元田町・金井町・仲町・泉町・鍛治町・日野町の6町が輪番で祭りを担当し、それぞれ独自の屋台や背景意匠、演目を披露します。地元の若衆たちの熟練した動きや団結が演出の見どころです(トレタビ)。
  • 演目の多様性:「戻橋」「将門」「蛇姫様」「吉野山」など、古典歌舞伎作品を常磐津の三味線と唄に乗せて地元の踊り子が演じます。毎年演目が変わるため、リピーターにも新鮮です(栃木県公式ウェブサイト)。

🕰 祭典の流れ

祭典は伝統の神事や山立て準備の後、宵祭、前夜祭を経て本演へと移ります。初日はお注連立式(しめだてしき)や奉告祭(ブッツケ)、続いて山あげリハーサルなどが行われ、盛り上がりの後に各町が1日数回にわたって演技を上演します。最後は神幸祭や還御で締めくくられます(karasuyama.info)。


🌺 文化的背景と歴史

  • 約460年の伝統:450年以上続く祭礼で、「山をあげる」形式は江戸時代中期に始まり、以来町民の手で受け継がれてきた野外劇です(那須塩原市公式サイト)。
  • 高評価の舞台装置:「烏山和紙」を用いた手描きの山背景は、竹と紙で手作りされ、美しく動かしやすい構造。舞台の設計技術も高く評価されています(とちぎ旅ネット〜栃木の観光旅行情報サイト)。

✅ 訪れる前に知っておきたいこと


✍️ 総括

山あげ祭は、古い歴史や地域の信仰心を色濃く残しつつも、地元若者の活力と町全体の協力で作り上げられる現代的な感動の祭礼です。豪華な舞台装置とダイナミックな移動演技、毎年変わる演目の芸術性は、まさに日本屈指の野外歌舞伎。那須烏山の夏を体験するには、格好のイベントです。


気になる演目やアクセス詳細などがあれば、山あげ祭実行委員会事務局(市商工観光課)へお問い合わせください。

電話:0287-83-1115